これはおいしいお寿司

No.65

狼の飼い方

-2025.5.4で出していた無配

「レオナ先輩」
「なんだ」
「首、苦しいです」

 ブレイジングジュエル用の衣装合わせで、ジャックはレオナにネクタイを締められていた。
「ぐ……制服でもネクタイなんてつけたことないから、慣れねえ……」
 ジャックはぎゅっと締め付けられた首元を楽にしようと、ネクタイの輪に指をつっこんで緩める。
「ネクタイの結び方がわからねえ、と言われたときは驚いたぜ」
「こんな苦しいもの、わざわざつける理由はないんで。でも先輩も普段ネクタイしてないのに、結び方知ってるんですね」
「一般常識だろ」
 ジャックはネクタイを緩めながら、ついでにシャツのボタンもいくつか外す。
「こら、さすがに開けすぎだ」
「先輩と同じ数しか開けてねえっすよ」
「……仕方ねえな」
 レオナはシャツの中が見えないように、ジャックの緩めすぎたネクタイの結び目を締め直す。
「……先輩、やっぱ首輪みたいで嫌です」
「俺がつけてやってんだからいいだろ」
「アンタに飼われた覚えはねえ」
「飼われてくれよ、可愛い犬ッコロめ」
 ネクタイを引っ張られ、ジャックの頭が下を向く。
 レオナの鼻がジャックの鼻につん、とぶつかる。
「……レオナ先輩にも首輪をつけさせてくれるなら」
「つけられるもんならな」
 ネクタイの締め方、覚えるなよとレオナは笑った。




頒布2025.5.4

レオジャク,SS

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